XRPは、今回の調整局面で最も重要なテクニカル水準の1つに位置している。トレーダーの間では、このまま下落するのか、それとも明確なダブルボトムを形成して反発に転じるのか議論が続く。
価格予測の話題が活発化している背景には、SBI新生銀行が顧客に預金利息の一部をビットコイン、イーサリアム、XRPへ転換するサービスを開始するという発表がある。
XRPが重大な決断局面に位置する理由
ダブルボトムとは、価格がサポート水準を2度試し、その後反発することでトレンド転換のシグナルとなるテクニカルパターン。XRPは、市場全体が長期調整を続けるなか、まさにこのゾーンを試している局面。
2026年6月初旬時点、XRPは大手取引所コインベースなどで1.09ドル近辺で推移。この水準は、0.786フィボナッチ・リトレースメントとちょうど重なり、多くのアナリストが次の大きな動きの転換点とみなすエリア。
EGRAG CRYPTOアナリストは明確にジレンマを指摘する。XRPはマクロ的な決断ゾーンにおり、1.40ドルを上回る月末終値を記録すれば、市場構造上1.05ドル近辺で底打ちしたと確認できるという。
1.61~1.65ドルのゾーンを再び回復できれば、本格的な上昇回復の始まりを示唆する。一方、勢いを維持できない場合は、今後数週間で0.80ドルのサポートを再び試す展開を想定。
暗号資産アナリストのCasiTrades氏は、1.09ドルの攻防が重要であると指摘。注視すべき主なレジスタンスは1.19ドルと1.27ドルであり、これらを明確に上抜ければXRPの調整フェーズ終了が強く示唆される。
これらレジスタンスで明確に押し返されれば、0.90~0.85ドル台へのさらなる下落リスクが高まる。このため、今後数日の終値が短期トレーダーにとって重要指標となる。
同アナリストは、この局面が今回の調整全体で最も重要な瞬間の一つだと評価。ここからの市場の反応次第で、本格的な回復に転じるか、さらに下落基調が続くかの分岐点になる。
他のアナリストがみるXRPの展望
ChartNerdTA氏も慎重な楽観姿勢を示し、日足・週足スケールでの中長期的な構造に言及。過去のガウシアンチャネル予測を踏まえ、0.70~0.84ドル帯への深い一時調整の可能性も認めている。
それでも、ChartNerdTA氏によれば、マクロ的なサポート水準で蓄積の兆しがうかがえる。現状の価格推移は capitulation(投げ売り)を示すものではなく、買い手が守り抜けば有利な展開へ転換する分岐点として捉えられる。
「4月の1.45ドルから6月の1.04ドルまで、$XRPは過去サイクルの安値を示してきた3か月間の上方回帰バンドの領域を依然として視野に入れている。すべての資金を一つのバスケットに集中するリスクを今一度認識したい」とChartNerdTA氏は述べた。
オンチェーンおよびデリバティブ市場のデータも分析に奥行きを加える。Kripto MessiアナリストはXRPのオープンインタレスト(OI)指標に触れ、OI移動平均のクロスが過去の急落局面を先導し、その後には強力な回復がみられたとのパターンを指摘した。
XRPの価格推移は、今も市場全体の流動性やビットコインのドミナンス、規制明確化の進展状況に強く左右される。
XRPはマクロ的圧力の下でも、主要フィボナッチサポートを維持するなど底堅さをみせてきた。
この先、1.27~1.30ドルのレジスタンスをすぐに回復できなければ、暗号資産市場全体で弱気派が勢いを強める可能性がある。一方、強気転換の確かな条件は、持続的な出来高と短期レジスタンス突破、そして全体的なセンチメント上昇への変化。
アナリストの議論する長期ターゲットは依然高い。複数ドルから2桁ドルまで幅広く想定されており、いずれも現行レンジを突破し、新たな上昇トレンドを明確に形成できるかどうかにかかる。
SBI新生銀行、ビットコイン・イーサリアム・XRPバウチャーで預金者還元
価格予測が活発化するなか、SBIホールディングス傘下のSBI新生銀行は今秋、新たなサービスを開始する方針を発表。顧客が預金利息の20%相当額を、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、XRPで引き換え可能なバウチャーとして受け取れる。
日本経済新聞によると、このプログラムでは預金者が発生利息の一部を暗号資産バウチャーに転換でき、その金額は支払時点の市場価格で算定される仕組み。
バウチャーの引き換えには、グループ傘下の暗号資産取引所SBI VCトレードの口座開設が必要。この構造により、銀行は規制遵守を維持しつつデジタル資産への露出を顧客に提供する。
この取り組みは、SBIホールディングスがブロックチェーンや暗号資産の統合促進に長年注力してきた姿勢の表れ。SBI VCトレードや、XRPを用いた国際送金に焦点を当てるリップル社との合弁会社SBI Ripple Asiaを通じ、日本では先駆的な役割を担ってきた。





