上院銀行委員会のクラリティ法案審議は5月に持ち越される見通し。トム・ティリス議員(共和党、ノースカロライナ州)が、4月中の委員会対応は見込めないと記者団に語った。
ティリス議員はステーブルコイン利回り条項の主導的な交渉役であり、銀行関係者からさらなる意見聴取の時間を求めている。この遅れにより、最短でも5月11日の週まで審議開始は延期となる。
銀行業界のロビー活動、ステーブルコイン利回りでティリス議員に圧力
ティリス議員の事務所には、ノースカロライナ銀行協会を含む銀行業界団体による組織的な圧力がかかっている。
銀行側は今月初めに一部の暗号資産企業と銀行間で合意されたステーブルコイン利回りの妥協案の内容に異議を唱えている。全文はまだ公開されていない。
「全員の声を聞き、合理的な根拠を示しながら進めることが極めて重要だ。拙速な対応は避けたい」とティリス議員は記者団に語ったとされる。
一方、シンシア・ルミス議員(共和党、ワイオミング州)は強く反発。「これ以上の遅延は容認できない。オフショアリスクは現実だ」と警告した。
デジタル商工会議所も銀行委員会指導部に対し、即時の対応を求める書簡を送付した。
業界団体は、下院がクラリティ法を可決してから270日以上が経過したことを指摘した。
OCC、GENIUS法に基づくステーブルコイン規制案を前進
一方、通貨監督庁(OCC)はGENIUS法の実施に向けた規則案の策定作業を進めている。
この規則案では、連邦の監督下で支払い用ステーブルコイン発行者のライセンス要件や準備金・償還基準が定められる。パブリックコメントの募集期限は5月1日。
このように、米国における暗号資産規制の進行ペースには分岐が見られる。OCCがステーブルコイン監督体制を整備する一方で、包括的な市場構造法案は政治的な対立の中で停滞感が強まっている。





