バイナンス創業者のチャンポン・ジャオ(CZ)氏は27日、ビットコインが100万ドルに到達するまで25年もかからないと語った。2026年のビットコイン・アジア(香港)で「ビットコインの世紀」をどう定義するか問われ、同氏ははるかに短い時間枠を提示した。
価格は「簡単な部分」であり、真の課題は実用性にあると同氏は木曜日に主張した。具体的には、大規模決済や年金・退職積立への組み込みといった用途が重要と述べた。
ビットコイン100万ドルに必要な条件
CZ氏の対談イベントのタイトルは「ビットコインの世紀」だった。司会者は、この到達が四半世紀かかるのかと質問したが、バイナンスの幹部はより短期的な見通しを示した。
「実際には25年も必要ないと思う。もっと早く実現するだろう。ただし、価格以上にもっと多くの実用性が必要だ」と同氏はステージで語った。
同氏の条件はシンプルで、ビットコインによる大規模決済と年金・退職積立基金における組み入れを挙げた。こうしたインフラの土台は今後10年以内に整備されると展望を示した。
その実現へ向けた動きはすでに一部で始まっている。2025年8月にトランプ米大統領は401(k)への暗号資産導入に道を開いた。ワシントンも同年3月の大統領令で押収コインを戦略的ビットコイン準備金に転換したほか、トランプ大統領はさらなる購入も示唆している。
だが、規模の大きさは見落とされがちだ。本稿執筆時点でビットコインは7万9323ドルで取引されている。100万ドル達成には約13倍の上昇が必要となる。
ビットコインは過去にも同規模の上昇を記録した。2020年3月の約5000ドルから2021年末までに6万9000ドルへと急騰した。ただし、当時は現在よりもはるかに小さな資産規模だった。
ゴールド逆転とリザーブ戦略
CZ氏は「ビットコインを無視することは生成AIを見過ごすのと同じくらいリスクが高い」とあらためて警鐘を鳴らした。同氏はまた、各国の準備資産としてビットコインがゴールド(⾦)の役割を置き換えると予想している。
「ビットコインは間違いなくゴールドより重要な存在になる」
同氏はゴールドに比べて現在10倍ほど下回ると述べたが、実際の差はより大きい。市場データでは、地上に存在するゴールドの価値が約32兆ドル、ビットコインは約1.58兆ドルと差は20倍に及ぶ。
とはいえ、同氏の2つの主張は両立する。1コイン100万ドルの場合、流通している約2000万ビットコインの時価総額は約20兆ドルとなる。これは現状のゴールドの価値にはなお及ばず、同氏の価格ターゲット達成に「ゴールド逆転」は前提条件とならない。
政府がこの流れに乗るにはシンプルな戦略があるという。時価総額上位5つの暗号資産からステーブルコインを除外し、規模に応じて配分するだけだ。
この場合、ビットコインが約50%、イーサリアム(ETH)が最大20%、そしてバイナンス独自のBNBなどにも配分される。CZ氏はこの助言について「自分に有利な側面もある」と認めている。
ただし、市場の見方は割れている。アナリストのベンジャミン・コーウェン氏は最近、暗号資産が2010年以来で最も割安であると指摘し、最高値を再び目指す前にさらに下落する可能性にも言及した。
CZ氏の時間軸は野心的であり、「ゴールドとの差20倍」が依然高いハードルであることを示す。ただし、同氏が挙げた決済・年金・国家リザーブは進捗管理の目安と言える。









