世界最大の映画館チェーンであるAMCが、トークン化株式のロビンフッドからの削除を求めている。これがSNS上で大きな波紋を広げている。
AMCが削除を求める理由は、実際に株式を保有していないにもかかわらず、トークンがロビンフッド上でAMC株価やブランドを用いて取引されているためである。アダム・アロンCEOは、投資家が本物の株式と誤認する恐れがあると指摘し、この仕組みには規制当局の監視が必要だと主張している。
ロビンフッドは何も削除しない方針を示している。メッセージは「弁護士を送れ」と強気だ。ダン・ギャラガー最高法務責任者(元SEC委員)は公の場で反論した。
ロビンフッド、株式トークンで一線を画す
今回の対立は、株式トークンをめぐる複雑な法的背景を浮き彫りにしている。
ロビンフッドの商品は上場株式の価格に連動するが、買い手は株式そのものを保有しない。実体は株価連動型の、オフショアで発行された債券に過ぎない。議決権はなく、一般的にトークンから原株への交換権もない仕組みである。
フィンテック弁護士のアリエル・ギヴナー氏は、そのギャップを指摘した。BeInCryptoはすでに3兆7000億ドル規模のトークン化資産市場の問題点として報じてきた。
「トークンは資産そのものではない。請求権の表現に過ぎない」。AMINA Bankのマイルズ・ハリソン最高プロダクト責任者はBeInCryptoの取材でこう説明する。「真の答えは、トークン自体ではなく、所有権の記録の中に存在する」
投資家ロス・ガーバー氏は一歩進めて、合成証券をポンジスキームと批判し、最終的にはロビンフッド自体の存続を脅かす恐れがあると警鐘を鳴らしている。
アロンCEOはこの仕組みを「侮蔑すべきもの」とし、SECに問題提起すると表明している。ただしロビンフッドには重要な反論材料がある。これらのトークンは米国投資家に対しては提供されていない点だ。
現時点で訴訟には発展していない。今後アロンCEOの対応次第で、単なる企業間の論争にとどまるか、トークン化株式の限界を問う重大な試金石となる可能性がある。









