ビットコインは10月13日に一時8万4000ドルを上回ったが、その後下落した。アジア主要市場で株安が広がり、世界的なリスク志向が低下したためである。
この動きは、暗号資産が依然として株式市場と密接に連動していることを示す。一方で、オンチェーンデータはより建設的な状況を示している。
ビットコインの動きを左右した市場要因
「リスクオフ」とは、投資家が変動性の高い資産から現金や債券へ資金を移す局面を指す。こうした場面ではビットコインも株式市場と連動して値動きしがちで、投資家はその動静に注目する。
売りはアジアから始まった。韓国のKOSPIは最大で7%下落。サムスン電子やSKハイニックスなど半導体大手も7%から10%値を下げた。
日本の日経平均株価も約2%軟化。台湾など他のアジア地域指数も大幅に下落した。アジア株式は売りが加速し、時価総額は8000億ドル以上減少した。
AIブームに対する新たな懸念が売り要因となった。中国、長鑫存儲技術(CXMT)の高密度メモリーチップ開発進展の報道が、既存半導体大手への不安を誘った。
ビットコインは株式市場よりも下落が限定的だった。ただしリスク資産との連動性は根強い。今月初めには8万6000-8万7000ドルのレンジ到達後、8万4000ドルを下回った。
レバレッジ取引の巻き戻しにより強制売却が広がり、追加の下落圧力となった。CoinGlassのデータによれば、過去24時間で暗号資産のロスカット総額は8億1226万ドルに達し、16万9570人のトレーダーが影響を受けた。
そのうちロングポジションが約84.3%、約6億8512万ドルを占めた。ビットコインのロスカットは約1億9324万ドルで、約74%がロング清算だった。
ビットコインの注目すべき主要水準は
ビットコイン価格は8万〜8万2000ドルのサポートを持つ。このゾーンを明確に割り込めば、さらに清算が加速する。上値は8万4000〜8万7000ドル付近で抵抗。ここを明確に上抜ければ、10万ドルに向けた道が開ける可能性がある。
今後数週間はマクロ経済イベントがセンチメントを左右すると見られる。米インフレ指標やハイテク企業の決算、FRBの金融政策見通しの変化が市場を動かす。米国債利回りの高止まりや原油価格の100ドル超えも、リスク資産の重荷となる。
オンチェーンデータは、より明るい材料を示す。取引所のビットコイン供給量は引き続き減少傾向。買い需要が高まれば反発要因となる。スポットETFへの資金流入も日によってはプラスとなり、一定の機関投資家需要を示している。
投資家が注視すべきは、株式の大幅な売りが短期で収束するか否かである。早期に落ち着けばビットコインが再び勢いを増す可能性がある。そうでなければ8万ドル近辺のサポートが試される。
現状、ビットコインは典型的なリスク資産環境の中にある。8万4000ドルが堅固な下値となるのか、再び反落の起点となるのか、トレーダーは注視が必要だ。









