原油が年初来高値に迫っている。金融市場にとって、これ以上悪いタイミングはない。ウォール街ではすでに株価が低迷し、ビットコインは急落。そして投資家に新たな脅威が迫る。中間選挙後の米国とイランの戦争再燃だ。
ブレント原油は10月23日金曜日に1バレル117.42ドルを付けた。これは4月以来の高値。主な要因は以下の通り。
- 直近の引き金は、イラン系武装組織フーシ派によるサウジアラビアへの新たな攻撃。
- サウジアラムコは戦闘激化を受けて本社を避難。
- アラブ首長国連邦近海での原油流出も、海上輸送の安全確保への懸念を強めた。
- より大きな懸念はワシントンにある。米国とイスラエルは中間選挙後、エネルギーインフラを標的としたイランへの再攻撃計画を準備していると報じられている。
ホワイトハウスは選挙前に攻撃はないと表明。軍の計画が、そのまま攻撃実行を意味するわけではない。
なぜ株価とビットコインは下落しているのか
木曜日に警戒シグナルが点灯。ナスダックは2.6%安、S&P500も1.2%下落。ビットコインも8万1400ドル台へ下落し、暗号資産の清算規模は4億4100万ドルに達した。
AI開発への巨額投資がテック株売りの主因。原油高もさらなる下押し要因となった。
エネルギーコスト上昇はインフレを押し上げ、米連邦準備理事会(FRB)は高金利政策維持を求められる。企業収益が圧迫され、ビットコインなど投機性資産は魅力を失う。
金曜日は反応がまちまち。ナスダックはやや反発したがダウは下落した。
中間選挙で再び市場は急落するのか
過去のデータは一定の安心材料を示す。MSCIによると、米国株は直近13回の中間選挙後6か月間で平均12%上昇してきた。
ただし、今年は投票終了後に最も大きな不確実性が表面化する可能性がある。
イランへの再攻撃が現実化すれば、原油は120ドル超まで上昇し、インフレ主導の株価急落リスクが強まる。逆に緊張緩和となれば、原油安を通じて市場回復を後押しする展開も。
当面、株式・暗号資産市場の方向性は、議会の勝敗よりも中東情勢に左右される公算が大きい。











