報道機関や広告主に30年間写真を販売してきたGetty Imagesが破産申請し、非公開企業となる。事業は継続するが、公開株主はほぼ全ての資産を失う見通し。
Gettyの時価総額は2022年の株式市場再上場時、およそ48億ドルだった。だが、その後AI画像ツールがストックフォト事業を圧迫した。21億ドルの債務と、四半期ごとの利払い費用が1年で57%増加したことが、同社を破産に追い込んだ。
Getty Imagesの厳しい現実
まず損害が顕在化したのは、AI画像生成ツールと直接競合するストックフォト部門「Creative」だった。同部門の売上成長率は2025年に0.7%にとどまったとGettyは報告している。
年次契約の契約者数は、その年11.4%減少した。総売上は2026年第2四半期に2.5%減に転じた。
Getty自ら、年次報告書で脅威を認めている。
「…顧客は伝統的ライセンスモデルを回避し、AI生成コンテンツを選ぶ可能性がある」と、提出書類の一節に記載されている。
Gettyは法廷闘争にも敗れた。画像生成AI「Stable Diffusion」の開発元Stability AIを英国で提訴したが、2025年11月に英国高等法院は主要な著作権侵害の訴えを棄却した。
Getty Imagesを追い詰めた債務
Gettyは2022年、未上場企業を上場させるために設立された特別買収目的会社(SPAC)との合併により、株式市場に復帰した。
競合のShutterstockとの37億ドルでの合併は、救済を約束するものだった。しかし英国の競争当局がShutterstockにニュース写真ビジネス全体の売却を求めたため、2026年7月にGettyはこの合併を白紙撤回した。この合併にGettyはおよそ6040万ドルを投じていた。
訴訟も資金を圧迫した。2022年の上場時に発行したワラント(株式購入権)を保有する投資家が訴訟を起こし、勝訴した。Gettyは、直近四半期に判決と利息で1億1090万ドルを支払ったと提出書類で明らかにしている。
6月30日時点でGettyが保有する現金は5160万ドルだった。事業継続能力にも重大な疑義があると警告していた。
再建案によれば、Getty一族とKoch Equity Developmentが最大5億3300万ドルを拠出し、100%の株式を保有することになる。債権者側は2億7000万ドル分の債券を放棄した。
株価は10月12日の終値で0.0147ドル、当日68%下落したとYahoo ファイナンスが伝えた。
「Getty Imagesの株価は過去4年で99.95%下落。AIが同社のビジネスを壊滅させた」とアナリストのBull Theoryが指摘した。
写真ライブラリ自体は再編後も存続する。Gettyはすでに、そのコンテンツをAIモデル学習向けにライセンス供与することで収益をあげていると提出書類で示している。これは2023年に競合ShutterstockがOpenAIと提携したのと同様の動きである。









