イーサリアム共同創業者のヴィタリック・ブテリン氏が資金提供した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン開発が、ヒトを対象とする臨床試験に進んだ。数百万ドルに上る支援資金の原資は、同氏が意図せず受け取った柴犬コイン(SHIB)に由来する。
一方、暗号資産市場ではSHIBの値動きが低迷している。過去24時間で4.33%下落したものの、開発チームは相場が上値抵抗線を突破する初期の兆候が見られるとの見方を示している。
柴犬コインの“棚ぼた”がワクチン開発に到達するまで
インド・ハイデラバード拠点のバイオテック企業ポップバックス(PopVax)は、8月31日にオーストラリア・メルボルンで最初の2名のボランティアへの投与を行った。
ポップバックスによれば、バルヴィ(Balvi。ヴィタリック・ブテリン氏の科学基金)とゲイツ財団があわせて2000万ドルをプログラムに出資したという。ポップバックスは、バルヴィの資金がブテリン氏に無断で送られた柴犬コインから来ていると説明している。
これらのトークンは2021年5月、柴犬コインの匿名開発者が供給量の半分をブテリン氏に送付したことで手元に届いた。同氏はその90%(当時の価値で60億ドル超)をバーンした。
その後、同氏はインドの救済基金に10億ドルのCOVID-19寄付を行った。バルヴィはこの柴犬コイン資金から派生した。
ポップバックス創業者のソハム・サンカラン氏は、ワクチンがフェーズ1終了後にバルヴィのもとでオープンソースになるとしている。
サンカラン氏は、会社の発表で狙いを説明した。
人類が次回、より有利なスタートを切れるようにしたい。広範な保護効果があり、冷蔵保管が可能なワクチンを、場所を問わず科学者やワクチン生産者、一般の人々が自らの必要に合わせて改良・製造でき、知的財産権を心配しなくてもよい環境を実現する。
ポップバックス
ブテリン氏も、X(旧Twitter)上でポップバックスを自身のフォロワーに推奨した。
SHIBはレバレッジを振り払い、反転できるか
その一方で、バルヴィのワクチン資金の原資となったミームコインは圧力にさらされている。
チームは、暗号資産業界内での強制売却が下落を深めたとみている。このようなパターンは、過剰なレバレッジが調整局面と重なった時に現れやすいという。
損失は1日では収まらない。BeInCryptoの柴犬コイン価格ページによれば、SHIBは過去7日間で9.64%下落している。
それでも、チームは市場が再び強気に戻りつつあると主張する。SHIBが初期のブレイクアウトシグナルを示していると付け加えた。
この楽観論は、今月初めの暗号資産市場の急落に続くものであり、レバレッジ取引の投資家が打撃を受けた。
ただし、すべてのトレーダーが同意してはいない。6月には有力トレーダーの1人がSHIBは“終わったコイン”だと断じている。
最終的に、ブテリン氏によるワクチン資金拠出は、意図せず手にした柴犬コインがオープンサイエンスを推進し得ることを示している。同様の資金は暗号資産業界の「長寿研究」支援にも流れている。このレガシーは、単一のSHIBブレイクアウトを超えて長く残る可能性がある。









