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金価格が下落し続ける6つの理由

要点

  • 金価格は1月の過去最高値から31%下落した後、今週はおよそ7%回復した。
  • タカ派のFRB、高水準の利回り、そして原油価格の急騰が売りを主導した。
  • 金価格は、日次の下落傾向を終えるには$4,145と$4,468を上抜けする必要がある。
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金価格は1月の過去最高値5,598ドルから10月30日に1年ぶりの安値水準である3,870ドル付近まで31%下落した。金下落の理由は6つあり、チャートはどこまで売りが続くか予想する手がかりを示している。

その後、米中間選挙の結果を受けてドルが軟化し、金は安値から約7%高い4,136ドル前後まで反発した。反発が続くかどうかは、上値に控える複数のレジスタンス水準がカギとなる。

なぜ金は下落しているのか―主な6つの要因

1. 米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派姿勢。 FRBは9月に政策金利を3.75~4.00%へ引き上げた。これは2023年7月以来の利上げである。同理事会は10月28日に金利を据え置いたが、追加引き締めの可能性は残している。

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市場では12月に追加で0.25ポイント利上げが実施される確率を約78%と織り込んでいる(FedWatchによる)。一方、インフレ率は67カ月連続でFRBが目標とする2%を上回っている。

2. 長期金利上昇とドル高。 10年物米国債利回りは10月初旬に5.34%まで上昇した。金は利息がつかないため、金利上昇局面では投資妙味が低下する。

3. 原油高ショック。 米国とイランの対立を受け、ブレント原油は112ドル前後まで上昇した。エネルギー価格の上昇はインフレ期待を引き上げ、追加利上げ観測を強める。その結果、本年は原油上昇局面で金価格が下落する傾向が続いている。

4. 強制的な売り。 10月30日にはナスダックが2.9%下落し、金も1日で約3.5%下げた。コメルツ銀行のアナリストによれば、テクノロジー株の急落で投資家が損失補填のため、安全資産までも売却した可能性がある。なお、直近のシルバー価格分析によれば、銀の下落率は金以上だった。

5. 金ETFからの資金流出。 世界金協議会のデータによると、10月23日までの1週間で金ETFから12億1,000万ドルの純流出が発生した。13週間続いた資金流入が途絶え、とりわけ米国勢の換金売りが目立った。

6. 中国の宝飾品需要減少。 新華社によれば、2026年1~9月の中国国内の金宝飾品消費は前年同期比33.9%減少した一方、地金やコイン需要は26.3%増加し、合計消費量は横ばいとなった(新華社)。

しかし、すべてが弱気材料というわけではない。各国中央銀行は第3四半期に321トンを購入し、ペースは2024年末以来の高水準。世界の金ETF保有量も、最新データによれば4,256トンの過去最高を記録した(世界金協議会の需給データ)。

2024年から2026年にかけての金価格推移チャート 出典:BeInCrypto

金は2013年以来、200日移動平均線から最も離れた位置で推移

SPDRゴールド・シェアーズETF(GLD)はスポット金価格の動きとほぼ連動する。Barchartによれば、GLDは現在13年ぶりの水準まで200日移動平均線を下回っている。

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類似例は2013年以来となる。同年4月には金が2日間で急落し、2015年末まで続くベア相場の起点となった。

ただし、200日線からの過度な乖離は反発局面への兆しとなるケースも多い。10月30日の安値時点で、金は同移動平均4,468ドルに対し約13%安の水準となった。その後4,136ドル付近まで戻し、乖離幅は約7%に縮小している。

週足チャートは反発後も下落トレンドを示す

金は1月の高値以降、高値・安値の切り下げが続く。スーパートレンド指標は2026年6月から下落方向を示しており、現在の水準は4,582ドル。

また価格は20週移動平均線(青色の線、4,211ドル)を下回って推移している。2025年の上昇局面では同線がサポートだったが、いまはレジスタンスに転じている。

ただし、足元の週足ローソク足は約6.7%の上昇を示す。金は、0.5のフィボナッチ・リトレースメントに該当する3,943ドル付近、3,900~4,000ドルのサポートゾーンで反発した。ただし、週足はまだ確定しておらず、反発の確証は得られていない。

XAU週足チャート 出典: Tradingview
XAU週足チャート 出典: Tradingview

相対力指数(RSI)は中盤30台から反発し、現在は45.6を示す。ただし週足ベースの上昇ダイバージェンスは確認できていない。

今後さらに上昇する場合、20週移動平均線4,211ドルが最初の壁となる。さらにその上では4,300~4,400ドルのゾーンが、0.382フィボナッチ水準である4,333ドルと重なる。

金価格予測は4,145ドルのガウスチャネル試しにかかる

日足チャートには依然下落トレンドが鮮明だ。金はガウスチャネル下限を4,145ドルで試す展開となり、ここがレジスタンスとなっている。木曜日の高値4,147ドルは、そのバンドをほぼ正確に試した。

1日の終値が4145ドルを上回れば、チャネル中間線4272ドルまでの上昇が見込まれる。この水準はおよそ上値目処である0.382フィボナッチ水準4333ドルの手前に位置する。現行価格比で約3%から5%上回る水準。

一方、ここで上昇が否定されれば、3900ドル~4000ドルのサポートゾーンが再び注目される。1日の終値が0.5フィボナッチ水準3943ドルを下回れば、約14%下の0.618リトレースメント3552ドルが視野に入る。

XAU日足チャート
XAU日足チャート 出典: Tradingview

200日移動平均線(青線)4468ドルがトレンド転換の重要水準。現在は下向きに転じている。強気トレンド回復には同水準の回復が必要となる。

一方で、日足RSIは52.8まで上昇した。シグナルラインと50の中間線をともに上抜けており、モメンタム改善の初期兆候。

ゴールドを左右する要因

今後はマクロ経済指標がゴールドの方向性を決める可能性が高い。金曜日発表の米雇用統計、11月10日のCPI、12月8〜9日のFRB会合が次の注目材料。

中間選挙の結果はすでに一定の安堵感をもたらした。民主党が議会両院を制し、ドル指数はここ1か月の最安値となる101.3付近まで下落。10年債利回りも4.85%程度まで低下した。

ブレント原油は今月約15%下落し98ドル付近。米・イラン間の和平協議報道を受けた下落であり、ゴールドも上昇した。関連記事

アナリストの見方は依然割れている。JPモルガン・プライベートバンクの黄宇軒(ユシュアン・タン)氏は、FRBによる追加利上げを想定し、さらなる下落リスクを指摘。

「金価格は金利がピークを迎えた時に底打ちする」

一方、スタンダードチャータードのスキ・クーパー氏は3886ドルが死守すべき水準と指摘。ドルの分散や通貨価値の下落といったテーマを背景に、長期的回復を見込む立場。

ゴールドが3943ドルを維持し、4145ドルを上抜ければ、4333ドルまで反発が続く可能性。一方で、3870ドルを終値で下回れば、31%下落の流れがさらに継続する可能性がある。

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